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2013年2月 4日 (月)

『Cats Don't Dance』(1997)

ワーナー・ブラザーズ・フューチャー・アニメーションが設立したのが1994年。でもワーナー初の劇場版長編アニメーションは1998年の『キャメロット』なんですよね。

やっぱりワーナーだけで作ったのが『キャメロット』からってことかなぁ。

この作品も日本では視聴困難な作品なんですが、私の大好きなアニメなので是非見てほしい作品です。

監督が『ラマになった王様』と『チキン・リトル』のマーク・ディンダル。


中核のアニメーターはその後のワーナーアニメとあまり被ってないからなかなか語りずらいものがあるんですが・・・、ワーナーの長編アニメのデザインとか色彩、レイアウトやCGの使い方はこの作品で完全に決まったように思います。

とくに色彩の美しさでは『Cats Don't Dance』が一番ではないかと思っています。

『Cats』はワーナー最後のアナログアニメになるのかな?

ワーナーはデジタルになってからの画面も一番良いところだと思いますが、『Cats』はセルアニメの美しさが極まってるよなぁ・・・。


OP
http://www.youtube.com/watch?v=jSP42-WHlnk

キャラクターと背景、CGとエフェクトの融合は文句なくワーナーのアニメが一番良い・・・。

この頃はエフェクトも一部を除いてはまだセル。

バス、飛行機、風車、回る看板なんかがCG。

でも飛行機で作られる雲の文字はセルなんだよね・・・。竜巻も・・・。

エフェクトも本当に凄いよね。

『ページマスター』でタイトルシークエンスを描いたJohn Allan Armstrongさんがエフェクトアニメーターで一番上にクレジットされています。ひょっとしたらアームストロングさんの仕事なのかもね?と思ったけど、エフェクトアニメーターに詳しくないので言及は避けておきます(^-^;

それで途中の船がよく分からないんだけど・・・、どうなんだろ?

背景と同じペイントなのかな? でも歯車の部分はCGなんじゃないかなぁ・・・??

歯車からしたたる水はセル?

溶け込みすぎてて全然分からないけど・・・。すごいよね・・・。

ワーナーのアニメがCGと親和性が高いのは単にCGをセルの質感に近づけているだけじゃなく、キャラクターが3Dに近いからだと思う。

片方が歩み寄るんじゃなく、両方が歩み寄っているからできた世界だと思ってる。


演出も凄く良い作品でしたね。

OPでみんなからプレゼントを受け取るダニーで、ダニーがいかに好かれているか分かるし、貰うプレゼントも面白い。羊が服を脱ぐところは笑った。

バスで過ごす夜はみんなが寝ている中ダニーだけが起きていることから、興奮で眠れない様子が伝わってくる。


この作品はブルース・スミスさんがキャラクターデザイナーとして関わってるんですよね。

顔を見るとヤギのおじいさんがブルースさんっぽい絵かなぁ、と思うんですが、原画は・・・やってないかなぁ。

とてもクオリティの高い作品ですから、作監作業とかダンスの演出なんかはやってるんじゃないかなぁ、と思いますが、ブルースさんの原画っぽいところはないかなぁ。


スーパーバイジングアニメーターズ

ダニー Jay Jackson

     Bob Scott

ソーヤ Lennie K.Graves

ドーラ&マックス Frans Vischer

脇役の動物たち Jill Culton

           Kevin Johnson

L.B.Mammoth&Flanigan Steve Wahl

Farley Wink Chad Stewart


私はとにかくソーヤのアニメーションが大好きでした!

スーパーバイザーのLennie K.Gravesさんはその後のワーナーアニメでも中核のスタッフとしてずっと参加されている方です。

読みはレニー・K・グレイヴスでいいかな・・・?

レニーさんの具体的な仕事はあまり知らないんですが、ソーヤの芝居を見るだけで大好きなアニメーターさんだ・・・!って思います。

imdbの写真を見たらレニーさんも黒人のアニメーターでしたよ。

こういう擬人化された動物で一番好きなキャラですソーヤ!

猫らしい柔らかな動きが本当に可愛い・・・。ちょっとしたポージングも猫らしさが出ていて大好き。

しっぽのモフモフ感もたまらん・・・。

あとは目ですね。目の表現もソーヤより好きなキャラはいないなぁ・・・。目の形自体がどんどん変わることで表情を表現する感じ。表情の幅が広くて素晴らしい表現だと思いました。

imdbだとスーパーバイザーじゃなくてディレクティングアニメーターになってるんですよね。メイキングとかではそう紹介されたのかも。なんとなくディレクターの方が言葉が重そうですね。


あとはimdbのクレジットをたどってみると、この間紹介した『Rover Dangerfield』とけっこう人が被ってるみたいですね。

『ページマスター』の人ともけっこう被ってるみたい。

『Cats』の口パクってソーヤ以外は下アゴが大仰に動く感じで、そういうのは『ページマスター』っぽいと思った。この後のワーナーアニメの口パクはこういう感じじゃない。


ダニーのJay Jacksonさんはディズニーの作品が多いみたいですね。

もう一人のボブ・スコットさんは『プリンス・オブ・エジプト』でミリアムのスーパーバイザーをした人だ。

ダニーのダンスも本当に素晴らしかったですね。


ドーラとマックスのFrans Vischerさんは『Rover Dangerfield』でキャラクターアニメーターとデザイナーとシークエンスディレクターをされてるんですね。『エル・ドラド』では首長のスーパーバイザーを。

youtubeにFransさんの原撮がありましたよ↓

http://www.youtube.com/watch?v=3pK_MDwBzbc


脇役の動物たちのJill Cultonさんは作品歴は少ないですが『トイストーリー2』とか『モンスターインク』とか凄そうですね。

写真を見たら女性でした。

あと三原さんがおススメしていた『The Princess and the Cobbler』にもアニメーターとして参加していますね。このアニメもかなりの作画アニメでしたね。このアニメの紹介もそのうちするかも・・・?


もう一人のKevin Johnsonさんは『アイアン・ジャイアント』や『オスモシス・ジョーンズ』にも参加されている方ですね。あとドリームワークスの『アトム』のヘッド・オブ・ストーリー。


L.B.Mammoth&FlaniganのSteve Wahlさんは『Rover Dangerfield』にキャラクターアニメーターとして参加されてますね。『ローバー』で七面鳥の作画が誰なのか気になっているんですが、もしかしたらこの人だったのかもね・・・? いや、分からないけど・・・。分からないけど『ローバー』の記事を少し削りました。


Farley WinkのChad Stewartさんは『ラマになった王様』や『ページマスター』に参加されてるんですね。

ペンギンの男の子の芝居もすごく可愛くて良かったけど、あれは誰だったんだろうなぁ?

ジルさんかケビンさんなのかな??

あと中盤の水エフェクトも超絶凄かったけど、あれは・・・? アームストロングさんなのかなぁ?? いや、全然分かりませんが・・・。


『猫は踊らない』ってタイトルでこのダンス作画だからたまらない。おしゃれなタイトルだよなぁ・・・。


お話も大好きな作品でした!

ダニーとソーヤの出会いのシーンは、恋愛ドラマでお決まりの「最悪の出会いをした二人」というものだけど、それをここまでテンポよく笑えるものとして描いたのは見事!

光の演出にも凝っている作品で、それが顕著に表れているのが中盤のソーヤとダニーのダンスシーンだと思いました。

よく見るとこのシーンは光が差したりまた陰ったり切り替わりが激しいんですよ。

光の演出とキャラクターの心情がリンクしたシーンになっています。

薄暗い中で仕事をしているソーヤ。そこへ音楽が聞こえてきて自然と体がリズムに乗ると光が差すが、ハッと我に返るとまた暗がりに戻る。

ダニーたちの元へやってきても、ソーヤだけはなかなか暗がりから出てこない。

それをカバのおばさんが光の中へ押し出すことによって素敵なダンスシーン。

でもダンスが終わるとソーヤはまた暗がりに帰ってしまう。

ドーラはその一部始終を暗がりから覗いていた。

ともすればしつこい演出になってしまいそうなところですが、レイアウトを工夫することによって自然に見えるようになっています。


光と陰の演出はクライマックスのミュージカルでも活かされていて、暗闇の中で暗躍するドーラとは反対に七色に輝く舞台で踊る動物たちが本当にイイ!

『天使にラヴソングを』みたいな気持ちの良いミュージカルでした!

曲が終わってスポットライトが消えたところでドーラが登場するのも上手いところ。

リアルに考えるとあぶないけど、電球が割れるエフェクトも本当に綺麗だったなぁ。


中盤のドーラの妄想の中ではダニーとソーヤはおどろおどろしい緑色で登場していたんですが、実際のクライマックスでは美しい緑色のドレスで踊る二匹が描かれていて、これはドーラの計画の失敗を意味します。


OPとEDで流れる主題歌も抜群に良い作品でしたね!

最後のポスターがサラッと同時代の他の映画の宣伝になっているところもおしゃれ。

『マスク』のポスターカッコよすぎ笑

フリーウィリー好きだったなぁ。


それから、マックスの演出は明らかに今川版『ジャイアントロボ』のパロディですよね。

顔はキングコングかもしれないけど、カクカクしたあの動きは明らかにロボットを意識したものだ。

マックスの登場シーンのコンテなんて、もろジャイアントロボの登場シーンなんですよね。

それからマックスのテーマソングも、意識して『Gロボ』に似せたんだと思う。

ダニーとマックスの対決シーンのビルの破片のあの色彩も、『Gロボ』からだと思う。『Gロボ』の方もここは元ネタがあるのかもしれないけど(昔のプラモのイラストとか??)、『Cats』が意識したのは『Gロボ』でしょう。

ワーナーのアニメはこの作品に限らず『Gロボ』のパロディが多いんですよね。

たぶんワーナーのアニメーターの間ですごい流行ったんだと思う笑


最後に、今日は検索したら『Cats』の設定やスケッチが載っているサイトがあったよ↓

http://www.cdd4ever.com/Backlot03/ProductionArt.htm#Sketches

まだ全部見てないけど、ゆっくり見ていこう。

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コメント

手描きアニメは確かOsmosis Jones (バクテリアウォーズ)が最後だった気がします。

そうですね。
個人的にワーナーの2Dアニメにはもっと続いてほしかったです><;

ちなみに『Cats Don't Dance』をアナログ作品と書いたのはセルアニメという意味です。
ちょっと分かりづらい描き方でしたね、すいません(^^;

作画スタッフの多くがワーナーのアニメーターで、絵柄も似ているアダム・サンドラーの『Eight Crazy Nights』も良かったですよ。
こちらはコロンビアのアニメ作品。

ワーナーのアニメ(に付随する)作品って、スペースジャム以外全部大赤字なんですよね......  後、Eight Crazy Night 面白かったです

好きな作品が多いのに赤字ばかりで本当に残念です(;∀;)

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